ボトックスの値段がクリニックによって違う理由!安全性や効果差は?
シワの改善やアンチエイジングなどを目的として、最近注目を集めているボトックス注射。
しかし、さまざまなクリニックの料金表を見ていると、値段が大きく違うことに気付いた人も多いはずです。
ボトックスは定期的に受ける必要があるため、できるだけ安い費用で打ちたいと思うもの。
そこで心配になるのが、「高いボトックスと安いボトックスでは何が違うの?」という点でしょう。
あまりにも安いボトックスだと、安全性や効果差についても気になりますよね。
この記事では、その違いについて解説していきます。
ボトックスの値段が違うのはどうして?
ボトックス注射では本来、アメリカの大手製薬会社「アラガン社」が製造するボツリヌストキシン製剤「ボトックスビスタ®」を使用します。
日本でも厚生労働省から認可が下りているのは、このアラガン社のボトックスビスタだけ。
しかし正規品の「ボトックスビスタ®」は、管理・保存にも手間がかかるため、どうしても値段が高くなってしまうのです。
少しでも安価な施術を実現するために、類似品ボトックスを使っているクリニックも多く存在します。
基本的に「ボトックスビスタ®」と表記されていないものは、全てアラガン社ボトックスの類似品(ジェネリック)だと思っていただいて構いません。
もちろん類似品のボトックスでも効果や安全性が高い薬剤もあります。
ただし中国製や韓国製のものはロットによって成分や保存状態にバラつきがあり、「2か月程度で効果が切れてしまった」などのトラブル報告も多く、問題視されている状況です。
ボトックス注射を受ける前には必ず「製剤が安全なものなのか」「どこで作られたものなのか」を、クリニックにしっかりと確認しておくことをオススメします。
ボトックス(ボツリヌストキシン製剤)の種類と値段
ここでは、アラガン社の正規品ボトックス以外でも安心して施術を受けられる「ボツリヌストキシン製剤」を3つご紹介しますので、クリニック選びの参考にしてくださいね。
Dysport(ディスポート)
イギリス「イプセン社」が製造するボツリヌストキシン製剤です。
ヨーロッパではボトックスの代わりに、この「ディスポート」を使用するクリニックが目立ちます。
注入後に広がりやすいため、脚やエラ張りなど「広範囲」にボトックス効果を得たいときに適しているのが特徴で、価格は1か所につき15,000~25,000円程度です。
Regenox(リジェノックス)
リジェノックスは韓国製のボツリヌストキシン製剤ですが、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)の認可を受けた安全性が高い薬剤です。
「ヒューゲル社」が製造開発し、「ハンス バイオメド社」が販売しています。
リジェノックスは他の韓国製剤とは異なり、臨床治験が行われているため安心。
値段も4,000~15,000円程度とお財布に優しいので、日本でも多くの美容クリニックが取り扱っています。
韓国製ということでかなり安価で受けることができますが、なんと効果はボトックスビスタと同程度といわれています。
安いだけではなく製品の純度も高いため、「定期的に打つならリジェノックスが一番!」と話す人も多くみられる人気のボツリヌストキシン製剤です。
ゼミオン
ゼミオンはアメリカ食品医薬局(FDA)の認可を受けた、高純度のボツリヌス製剤です。
従来のボトックスは、繰り返し使用することで身体の中に抗体ができ、持続時間が短くなったり効果を感じにくくなってしまうという弱点がありました。
これは、ボトックスの中に含まれる「複合たんぱく質」という成分の多さが原因といわれています。
そこで登場したのが、複合たんぱく質を極限まで減らした「ゼミオン」です。
医療先進国のドイツ「メルス社」が製造しており、効果や継続期間もボトックスと同じで、アメリカやヨーロッパ各国ではボトックスよりゼミオンを好んで注入する人が増えています。
短期間で繰り返し注入することができるメリットがあるのですが、お値段はアラガン社のボトックスより高く設定されていることが多く、シワ治療の場合だと1か所につき50,000~70,000円が相場となっています。
ボトックスの値段を左右する理由は他にも!
同じボトックスやボツリヌストキシン製剤を使っていても、クリニックによって値段が違うこともあります。
これは、クリニックの立地条件や医師の技術料が加算されている場合がほとんどです。
都心部駅前などでは当然テナント料も高くなりますし、人気のある医師やクリニックでは「多少高くてもココでボトックスを受けたい!」という人が集まります。
また、アラガン社の正規品ボトックスを使用していても、キャンペーンを行っている期間には相場よりも安く施術を受けることができることもあるので、値段だけで品質や安全性を判断しないようにしましょう。
ボトックスの価格について!まとめ。
本来のボトックスは、「アラガン社」のボツリヌストキシン製剤「ボトックスビスタ®」が正規品として使われていました。
しかし、最近ではボトックス注射が人気となり、似たような効果が期待できる薬剤も多くの国で製造されています。
類似品の全てが危険なものではありませんが、あまりにも値段が安い場合には簡単に飛びつかず、製造元や商品名をクリニックに必ず確認するようにしてくださいね。